いびき治療の画期的な歯科装置「スリープスプリント」
十分な睡眠こそ健康の源ですが、最近問題となっているメタボリックシンドローム患者(メタボリック症候群)の約50%が睡眠時無呼吸症候群だと言われております。
いびきをかいているのは眠りが浅い証拠で、その代償として日中の眠気、仕事の能率低下や居眠り運転など、社会生活に様々な支障をきたしています。
また、長期にわたって症状が続けば、高血圧、不整脈、脳・心臓血管障害、糖尿病などの誘発や記憶力、思考力の低下を招きます。ですから、習慣的にいびきをかいている人は一刻も早く治療を始めることをおすすめします。
主な治療法には中川歯科医院で開発した「スリープスプリント」と呼ばれる歯科装置を使用する方法、CPAP(シーパップ)とよばれる鼻マスクを通して陽圧空気を持続的に送る装置で治療する方法、扁桃腺(へんとうせん)や軟口蓋(なんこうがい)の肥大した部分を外科的に切除する方法などがあげられますが、ファーストチョイスとしては、簡便で携帯にも便利なスリープスプリントが最適です。
いびきは睡眠時に発生する上気道粘膜の振動音です。鼻腔から咽頭(いんとう)、喉頭(こうとう)までの空気の通り道を「上気道」といいます。そのどこかがなんらかの理由で狭められると、呼吸した時の空気の抵抗が大きくなり粘膜や分泌物が振動してしまうのです。この振動音が「いびき」と呼ばれています。つまり笛の原理と同じです。
日本人でいびきを習慣的にかく人は2000万人以上。そのうちの約10%の200万人が寝ている間に何十回も何十秒間呼吸が止まってしまう「睡眠時無呼吸症候群」だと言われています。その原因は食生活の欧米化、グルメ嗜好、飽食などによって肥満者が多くなってきているからです。
主な症状
- 大きくて断続的ないびきをかく
- 日中に突然襲う強烈な眠気
- 睡眠中に激しい動きをする
- 夜間に何回もトイレに行く
- 早朝に頭痛がする
- 性格が変わることがある
- 夜間に窒息感がある
上記の症状がみられる方は、専門施設での診断を受けるか当院への来院をおすすめします。
健康保険適用の「スリープスプリント」
2004年よりスリープスプリント(口腔内装置)が健康保険適用になりました。保険適用の条件は下記になります。
※事前に特定の循環器内科、呼吸器科、呼吸器内科、耳鼻科などの医療機関で受診をお願いいたします。
- 睡眠検査をおこなうこと(終夜睡眠ポリグラフ検査など)
- 検査の結果、睡眠時無呼吸症候群と診断されること
- 医師の治療依頼(紹介状)があること
01.終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG検査)の実施
終夜睡眠ポリグラフ検査を実施してください(※1) 。
終夜睡眠ポリグラフ検査をおこなっている医療機関を受診してください(※2)。
※1.終夜睡眠ポリグラフ検査とは、睡眠時無呼吸症候群をはじめとする睡眠呼吸障害を診断するための精密検査です。検査を行っている医療施設に1泊入院し、体にセンサーをつけて睡眠中の脳、眼、筋肉、呼吸の状態などを測定します。
※2.終夜睡眠ポリグラフ検査は歯科医院ではできません。特定の循環器内科、呼吸器科、呼吸器内科、耳鼻科などの医療機関で行っています。
簡易検査もありますので、医院にてご相談ください。
02.睡眠時無呼吸症候群と診断
検査の結果、「睡眠時無呼吸症候群」と診断されることが必要です。「いびき症」と診断された場合は、健康保険適用外での治療になります
03.医師からの治療依頼
スリープスプリントが健康保険適用になるためには、歯科医師だけの判断ではなく、医師の治療依頼(紹介状)が必要です。
04.受診
医師の治療依頼(紹介状)と検査結果を持参してご来院ください。症状をお聞きした後に、いびき治療についてご説明します。
05.検査
お口の中を診察し、噛み合わせの状態などを検査します。呼吸テスト(中川式)でスリープスプリントの適応を判定します。レントゲン写真を撮影して分析を行います。
06.治療
歯の型をとりスリープスプリントを作製してお渡しします。睡眠時にスリープスプリントを装着してお休みください。
保険でお作りする場合の流れです。(保険外でお作りする場合もございますので、お問合せください)
1日目
①問診→②口腔内検査→③X線検査→④顎機能検査→⑤中川式呼吸法検査→⑦歯型、噛み合わせの型とり
2日目
スリープスプリント仮装着。実際に口腔内にて調整します。その日から口腔内に装着し、経過をみます。
3日目
スリープスプリント完成。経過が良好の場合、強度を強く加工します。10日ほどかかります。
※経過不良の場合は口腔内にて調整します。
鳩ケ谷駅より徒歩4分
駐車場:3台完備